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2007年5月10日 (木)

病室の花嫁

私の病棟に入院中のMrPさん(65歳)には25歳になるフィアンセがいた。

1ヶ月ほど前に入院してきた時、この年齢差がナースの間で少し話題になった。

たまたま、MrPさんを受け持つ事になったので、病室に行ってみると、噂の25歳のフィアンセを紹介された。

ちょっと気の強そうな、それでいて素朴な感じのアジア人のフィアンセだった。

MrPさんは一度退院したが、またすぐに再入院となった。

今回の入院で、肝臓癌からの肺転移が見つかったらしく、もうすでに手の施しようがないくらい進んでいた。

先日病棟でMrPさんとPさんのフィアンセの結婚式が行われたらしく、(私は休みで知らなかった)昨日の午後の病棟スタッフにもウェディングケーキをもらいに病室によってくださいと言われた。

MrPさんの病室に行くと、MrPさんはちょうど眠っており、その横で奥さんになった彼女が手招きして「好きなだけ持っていって」とケーキを勧めてくれた。

病室は綺麗な花が所狭しと飾られていて、すごく良い匂いに包まれてMrPさんは奥さんの横で眠っている。

  いったいどういう気持ちで結婚したんだろう。

  もうすぐ、自分の愛する人が違う世界へ旅立ってしまう。

愛する人をなくす気持ちは痛いほどわかるので、奥さんの屈託のない笑顔が余計に辛かった。

婚約した時はこんなふうになるなんて想像もしていなかっただろうに、人生は時にすごく残酷だ。

せめて二人に残された時間が幸せなものでありますように。

けい

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コメント

愛する人が余命短いとわかっていて結婚したカップルに私も何度か出会いました。
運命って時に残酷すぎると思います。
このおふたりの残された時間が安らかに過ごせることを祈っています

投稿: H i | 2007年5月11日 (金) 05時03分

<Hiさん>
コメントありがとうございます!
お久しぶりです。
本当にそう願わずにはいられません。
ホスピスだと、こういう患者さんと出会うことも多々あるでしょうね。
本当に切ないです。
自分の無力さをひしひしと感じます。
けい

投稿: kay | 2007年5月11日 (金) 12時06分

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