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2007年8月 5日 (日)

看取り

この間の午後勤務は比較的落ち着いていた。

夜勤の勤務者に1人欠員ができ、「ダブルシフトやる?」と聞かれ、

別にいいですよ~と引き受け、そのまま朝まで夜勤をやることとなった。

が、この夜勤中に受け持ち患者が2名死亡し、忙しい勤務となった。

1名は終末期の大腸がんの88歳の女性のAさん、緩和ケアに入っており、モルヒネの持続皮下注射をしていた。
その日に入ってから、意識もなく、おしっこも出ておらず、呼吸状態も徐々に低下してきていた。
Aさんを見ていて、朝を迎えられるかどうかは微妙だった。

もう1名はその日の午後にICUからあがって来たBさん82歳男性。

心不全と肺炎を併発、ICUでは心停止を起こすなどしていたが、なんとか持ち直しうちの病棟へ転棟してきた。

その日の午後勤務ではBさんは落ち着いていたが、午後11ごろ、Bさんの部屋の前を通ると、Bさんがベット脇に立っているのを発見。

点滴ラインもIDC(尿カテーテル)もめいいっぱい伸びきっている。

お~ぉ~~お~~ぉ~~!!とBさんに駆け寄り、PCAと一緒にベッドへ戻す。

とりあえず、転ばなくてよかったと安心し、それから頻繁に様子を伺うようにした。

その後よりBさんは胸痛を訴え、バイタルはかると血圧は220/119↑+頻脈+酸素飽和度は80をきっていた。

   !!たいへん!!

急いで酸素をマスクに切り替え5リットルまでUP、それでも酸素飽和度は85%。

冷や汗をびっしょりかき、患者は胸痛と呼吸不全を訴えている。

心電図をとりながらコードブルー発令

メディカルチームが駆けつけ、治療に当たる。

Bさんの家族にも連絡。

利尿剤,強心剤の使用や呼吸器装着(Bipap)するがみるみる酸素飽和度は低下し、NFR(Not for resuscitation:蘇生は行わない)だったので、そのまま家族の到着を待たずに亡くなった。

本当にあっという間だった。

コードブルーの間も他の患者さんを見回る。
特に呼吸状態の悪いAさんが気になった。
長年この仕事をやっていると、状態の悪い患者さんの死期がだいたい予測が付くようになる。
それでも、夜中に家族を呼び寄せるかどうかは重要な決断でもあり、呼び寄せて、そのまま朝を向かえ、長引いてしまった場合、呼び寄せられた家族も迷惑をかけることになる。

同僚に相談し、Aさんの最後に家族が間に合わないと切ないのでAさんの家族に電話し、状態が悪い事を伝える。
あとは、来るかどうかは家族しだいだ。
息子さんは30分で病院に駆けつけてくれた。
「夜遅くに電話してごめんなさいね。」と言うと、息子さんは
「電話来るんじゃないかと思ってたんです。状態が悪いのもわかっていたし、電話してくれてありがとう。」と言ってくれた。

それからAさんは息子さんと静かな時間を過ごし、明け方に息をひきとった。

電話しておいて本当によかった。。。

人の死って、本当に突然やってくる。

Aさんの家族みたいに心の準備がある程度できている人、それと反対にBさんの家族みたいに突然に旅立たれてしまう人、
本当に両極端なケースだが、やっぱり家族や患者さんの顔を見ると、もっと何かできたんじゃないかと自分の無力さを感じるのです。

けい

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コメント

Kayさんの気持ちよく分かります。
急変して亡くなってしまった患者さんも予期されて亡くなった患者さんも最後はどんな気持ちだったんだろう?、私の看護は正しかったのだろうか、もっと何か出来たんじゃないか?と落ち込むこともたくさん。

看護って難しいですね?

投稿: May | 2007年8月 5日 (日) 21時18分

<Mayさん>
コメントありがとうございます!
私の母が生前、現役の看護師だった頃によく
「人の死は私にとって最大の謎だ」と口にしていました。
この謎は私にとっても一生の課題になりそうです。
患者さんを看取るたびに同じ疑問にたどり着きます。
これでよかったのか?
この答えは出るのでしょうか?
それまで、自分の看護を磨くしかないですね。
メールありがとうございました!
喜んでリンクさせていただきます!
これからもよろしくお願いしますね!
  けい

投稿: kay | 2007年8月 6日 (月) 17時51分

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