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2008年1月 7日 (月)

悲しきIVDU

去年末の話。

覚せい剤使用者(IVDU)で心内膜症で入院してきた40代女性Dさん。

Dさんはこの前も心内膜症で入院してきており、しかも私の病棟。
私が受け持った次の朝、彼女はAgainst Medical Adviceのフォームにサインをして自己退院しました。

その後しばらくしてまたEDに転げ込み?入院となった。

IVDUの為、彼女の血管は40代にもかかわらずボロボロ。
CVC(中心静脈ライン)が挿入され、そこから4時間おきの抗生剤の投与。

Dさんの状態も落ち着き、彼女は時期を待って手術を受ける事となった。

が、手術当日になり手術拒否。

クリスマス休暇とも重なるので、手術は年明けに伸ばされた。

その間も彼女は私の病棟に入院、4時間おきの抗生剤の投与を受け続ければならなかった。

Dさんは喫煙者。

病院内での喫煙は、正確に言えば病院敷地内での喫煙も禁止されており、入院患者はニコチンパッチを代用するなどの処置は取られるが、実質的には喫煙者は病院の外のバス停の前などで喫煙している。

Dさんは体調も良くなると自分で歩いてタバコを吸いに行くようになった。

私達ナースは患者さんをタバコを吸いに付き添っていく事はできない、しかし、自分の意思で歩いてタバコを吸いに行く患者さんを止める権利もない。

例え、タバコを吸いに行くと言って、外で覚せい剤を使用するかもしれないとわかっていても・・・。

実際、彼女は病室内で覚せい剤を使用しているところを見つかり、セキュリティー、警察、Drチーム、コンサルタント、クリニカルナース、ナースマネージャー、ドラック&アルコールクリニカルナーススペシャリストなどなどを巻き込み病棟はてんわわんやの大騒ぎ!!!

の末、彼女は退院させられた。

彼女の部屋から押収された注射器(インシュリン投与用)、スプーンの数々・・・。

それを写真に取る警察とセキュリティー。

ちょっとドラマみたいで鳥肌が立った。

12月31日のことだった。

あれから、彼女はどこに行ったのだろう?

誰も知らない。

「またEDに戻ってきたらどうするの?」

とクリニカルナースに聞くと、今度は今回のことのようなことが起きないように承諾症を書かせると言っていた。

悲しきドラッグユーザー。
こうやって、病院を追われ、行き場をなくし路上で息絶える人も少なくはない。

Dさんにしたって、自分の人生がこんな事になるなんて、覚せい剤を興味本位で始めた(かどうかはわからないけど)頃は夢にも思ってなかっただろう。

こんな悲しい覚せい剤が早くこの世からなくなる事を願ってはやまない。

けい

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コメント

なんだか、悲しいですね。
私の友達は、Drugやったら自分を開放できるんじゃないかとマジックマッシュルームとかマリファナとかの軽い?感じのものを試していました。幸い、彼女に効果的なものはなかったようですが。
日本はDrug天国だって知ってました?私はこっちに来て知りました。

投稿: のりり | 2008年1月 7日 (月) 17時35分

<のりりさん>
コメントありがとうございます!
本当に悲しいです。一度はまってしまうと、薬のためなら何だってやりかねない状態にまでなってしまいます。その人の人格でさえぐちゃぐちゃにしてしまうのです。
本当に怖いですよ。
日本はDrug天国?知りませんでした。
日本にはまだ「世間体」と言う物があるので、手が出しづらいのもあるのかな?と思ってましたが、ニュースにならないだけなんでしょうか?
日本ではIVDUに一度もお目にかかったことがないので、薬は一般の人には関係ないのかと思ってました。
けい

投稿: kay | 2008年1月 8日 (火) 11時13分

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