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2008年5月13日 (火)

余命宣告

本当は先週から始まった『Medical Terminologyコース』の話を書こうと思って、テキストもスキャンしてブログに載せようかと思ってたんだけど、

さっきP助からの電話でそんな気が一気に吹き飛んでしまった。

何から話せばいいかわからない。

P助からの電話の内容は

『親友のロイ(仮名)があと余命3ヶ月だって、今、彼から連絡が入った。』

P助の声が震えているのがわかった。

私はなんて言っていいのかわからなかった。

全身の血の気がさ~~~っと引いていく

受話器を持つ手が震える

目の前が真っ暗になる

この感覚

この気持ち

そう

あの時と同じ

母から電話で『癌の再発』の告知を受けた時と同じ。

ロイはP助と同年代の幼馴染でもあり大親友と言うよりもむしろ兄弟と言った方がしっくりくる。

P助と付き合いだしたころ、P助にロイを紹介されて、P助に彼女が出来たのを一番に喜んでいたのも彼だった。

私が女友達と出かける時、午後勤務の時は必ずと言っていいほどP助はロイの所に遊びに行き、私はそれを『ロイ’s Day care center(託児所)』と茶化していた。

1年ほど前から便に血が混じっていたり、黒色便があったにもかかわらず、彼は医者に行かず、ご自慢の『家庭の医学』で自己診断を下していた。

最後に医者に行って胃カメラを飲んだのは2年前でその時はなんでもなかったと、彼は話していた。

最近では物が食べられなくなり、2週間前に大腸鏡検査をした際には、S字結腸に大きな腫瘍が見つかりそれによってS字結腸はほぼふさがれていたという。
その時の腫瘍のバイオプシー(穿刺)の結果、ガンと診断された。

大腸癌と言っても、転移がなければ進行状況によって取りのぞく事も出来るし、そうすればまた食べられるようにもなるしね。

と、P助と私はインターネットで『医学辞典』を開き、彼の症状と照らし合わせ、なんとか希望の光を見つけようとしていた。

彼が先週受けたCATスキャンの結果、骨、肺の他にも全身に転移が見つかったとのこと。

彼は私の働いている病院に今日入院してくる。

私には何が出来るだろう?

P助もあの時と同じ気持ちを、絶望、怒り、無力感に襲われているに違いない。

そして、余命宣告を受けたロイ自身も。

私には何が出来るだろう?

  けい

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コメント

つい先日私も同僚のがん発覚でKayさんと同じような気持ちになりました。
そしてよみがえってくる記憶・・・まったく同じですね。

今はP助さんもKayさんもロィさんもつらいでしょうね。
何が出来るのか?私には分かりませんがみなさんが少しでも素敵な時間を共有できるようにアデレードから祈っています。

投稿: May | 2008年5月13日 (火) 20時56分

<Mayさん>
コメントありがとうございます。
暖かいコメントありがとうございます。
今日、P助が入院したロイのお見舞いに私の病院に来た時に私の病棟にも顔を出してくれました。
頑張って元気そうに振舞っているP助の姿を見て、私も悲しくなりました。
明日、二人でお見舞いに行く予定です。
どんな言葉をかけていいか、未だにわかりません。
正直言うと、ロイに会うのも怖いです。
P助にとっても、私にとってもすごく親しい友人だから、そんな彼が3ヶ月でこの世からいなくなってしまうと考えると、どんな顔をして会っていいのかわかりません。
けい

投稿: kay | 2008年5月13日 (火) 22時21分

終末期看護ってすごく、難しいと思います。それが、身近な人ならなお更。ひとそれぞれ、その時期に欲する物って違うと思いますが、KAYちゃんP助さんに会うことが、そうのうちの1つではないでしょうか?死への恐怖、孤独など、NEGATIVEな気持ちを一緒に受け止めてあげられるといいですね。ナースにはできない看護の1つが家族、友人とのかかわりだと私は思います。うちの病棟では、そのかかわりの時間を何よりも大切にしています。がんばってください。

投稿: ウサ子 | 2008年5月14日 (水) 08時14分

KAYさん。。日記を読んでどうしても、コメントをしたくなりました。

日本では先週、NHKで”余命一ヶ月の花嫁”というドキュメントをしていました。24歳の女の子が突然乳癌の宣告を受け、化学療法、放射線治療、手術したにも関わらず癌は再発してしまいました。その癌は進行は凄まじいものでした。

残された時間は一ヶ月と医師より宣告されましたが、お父さんや恋人親戚、友達に励まされながら一日一日を泣いたり、嬉しがったり、笑ったり、夢を語ったりして最後まで希望を捨てずに前向きに過ごされました。

そして彼女は今まで夢に見ていたウエディングドレスを着て、結婚式を挙げました。本人はもちろん、周りの人たちも最後まで、現実を受け入れなければならない。という思いと、信じたくない信じられない。という思いを混合させながら過ごされていました。

KAYさん。もしその友達の命の限りが迫ってしまっているなら、本人が今本当に望む事に、ぜひ協力してあげて下さい。看護師としてではなく、一人の友達としてそうしてあげてほしいです。本人の受けたショックや悲しみは誰も代わってあげることはできないと思いますが、見守って協力することはしてあげれると思います。

13年前まだ高校生だった頃、実の父が脳出血で危篤状態だと母から電話で聞いたときは、どうしたらいいか分からず泣くしかできませんでした。余命は一年以内と医師から言われました。そんな時、友達が私に「お父さんは今頑張ってるんだからあんたがしっかりしなきゃだめだよ!」と言われて
ハッとした事を覚えています。
今現在父は認知障害もあり寝たきりの生活ではありますが自宅療養しています。そんなミラクルが人生では起こったりもします。

だからいつも前向きに、ロイさんとその彼を取り巻く環境ごと見守って協力してあげて下さい。なんだか長々しくなってしまいました。。すみません。
Kayさん頑張って!応援します!ロイさんも!

投稿: lulu | 2008年5月14日 (水) 13時35分

<ウサ子さん>
コメントありがとうございます。
今日、ロイのお見舞いに行くつもりでしたが、彼が病棟を移ったり、いろいろと処置を受けるとの事で忙しく、会うことを諦めました。
P助は明日、改めてお見舞いに行くとの事、私は午後勤務なので勤務の合間にちょっと顔だそうかと思っています。
でも、彼の顔を見たら泣き出してしまうのではないかと心配です。
でも、彼も戦っているので、P助と一緒に彼の力になってあげられればと思います。
けい

投稿: kay | 2008年5月14日 (水) 20時03分

<Luluさん>
コメントありがとうございます。
私は5年前に肺がんで母を亡くしています。
その時のことがまたフラッシュバックしてきました。
あの時も絶望の崖っぷちに立たされ、恐怖感と自分の無力感を常に感じ、そしてかすかな希望を持って毎日を過ごしました。
今でもその時のことを考えます。
何が出来たんだろう?
もっと、何かしてあげられることがあったのではないか?と。
Luluさんがおっしゃるように少しでもP助とロイの力になってあげられるように、私も強くなりたいです。
ロイも彼の人生を一生懸命過ごそうとしているのだから、私も頑張らなきゃね。
ありがとう。
けい

投稿: kay | 2008年5月14日 (水) 20時13分

生と死っていったい何なんでしょうね。
どうして長く生きられる人とそうでない人がいるんでしょうか。
誰が人の寿命を決めているんですかね。
私が幼いころ母はがんと闘っていました。
でも私には母ががんであることは知らされていませんでしたので、クラスメートの何気ない一言で私はその日から母が今すぐ死んでしまうんじゃないかと思って、夜中起きると一緒に並んでいた母の呼吸を確かめずにはいられませんでした。

ロイさんと少しでも長くいられることをお祈りしてます。

投稿: のりり | 2008年5月14日 (水) 21時52分

<のりりさん>
コメントありがとうございます。
生前、看護師をしていた母がよく言ってました。
『死は最大の謎』だと。
私もそう思います。
のりりさんのお気持ち、すごくわかります。
私も今にも消えそうなろうそくの光を見守るような気持ちで母の隣で寝ていましたから。
少しでも、P助とそしてロイの力になれればと思います。
けい

投稿: kay | 2008年5月15日 (木) 07時41分

ものすごく不謹慎な言い方で申し訳ないけど、その時がいつくるかわからないけれども、そういう時間を共有できることをちょっと羨ましいと思った。

突然それを知らされるっていうのは辛いものだよ。

もし、あの時そういう時間があったなら、私は心からの感謝と、残りの時間への激励をしてあげられたのにな・・・とさえ思う。
遠くに暮らす人で、いつ会えるか、一生会えないかもという人だったけど、この世にいないんだ・・・って実感する虚しさを乗り越えるのには多くの時間を要しました。

可能な限り、できるだけのことしてあげて。

投稿: meiko | 2008年5月15日 (木) 18時07分

<Meikoさん>
コメントありがとうございます。
Meikoさんのお気持ちよくわかります。
私も母の時は心の準備が出来たような気がします。
ロイも残された時間をどう過ごすか、考えていると思います。
P助と一緒に出来るだけの事は協力してあげたいと思います。
けい

投稿: kay | 2008年5月16日 (金) 10時28分

今日久しぶりにブログにお邪魔してみたら。。。
みんながつらいですね。私ですら泣いてしまいました。
でもkayさんとkayさんの彼によって、お友達が“僕は一人じゃないんだ”って思えるのはとても大きなことだと思います。時には何もできないように思うことがあるかもしれないけれど、そばにいるだけ手を握るだけででお友達には凄く心強かったりしますもの。
ケイさん、がんばって!

投稿: マララ | 2008年5月19日 (月) 22時00分

<マララさん>
コメントありがとうございます。
おかげさまでロイは入院後にS字結腸のステント挿入術を受けて、その次の日に退院しました。
彼が入院中に私はお見舞いに行く事が出来ませんでした。
P助はロイと連絡を取ろうとしていますが、彼からの連絡はまだありません。
彼なりに今後自分の人生をどうしたいか考えているのだと思います。
P助とは何も出来ないけど、ロイに協力できることがあれば、出来る限り力になろうねと話しております。
励まし、ありがとうございます。
けい

投稿: kay | 2008年5月20日 (火) 11時45分

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